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かつて“歩く百科事典”といえば
天才の別称だった。



いまやモバイル+検索を使えば
ごく普通の人でも
歩きながら百科事典以上の情報を得ることができる。

どんなに技術が進歩しても
“身近な誰か”を検索ツールとする人は
ゼロにはならないだろう。
だとしても
ネット検索を日常的に使いこなす人は確実に増えてくる。
簡単・無料・無限の情報収集。
情報合戦はそのうち飽和状態になる。

そういう意味で
現在過熱気味になっている
早く、多く、隅々まで雑多な情報をかき集める競争には
だんだん意味がなくなって
それ自体はまもなく一段落するのだろう。

生きていくために必要な情報と
楽しみのためのほんのちょっとの余分があれば
ほとんどの人は十分やっていける。
それは一向に変わらないのに
あるときから急に
“情報をたくさん持っている人が偉い”みたいなことになった。
寄せ集めの情報を見せびらかすだけでも
偉くなったような錯覚に陥り
情報が少ないと不安を覚えるようになった。

自分の咀嚼力以上の情報を抱え込むのは
どうやらあんまりよくなさそうだ。
個人は迷ったり溺れたり押しつぶされたりするし
社会は混乱する。

「ひとりひとりの咀嚼力を上げよう」と決起するのは
一見、妥当な解決策のようで
実はどんどん巨大化する怪物を前に
素人が筋トレを始めるぐらい無謀な話。
多くの人が疲れ、倒れてようやく
“情報をたくさん持っている人が偉い”という
噂そのものを見直すことになる。
競争が鎮火し
「あれは何だったんだろう」とみんなが振り返る日が
近いことを願う。

ところで
“歩く百科事典”はやっぱり天才だったと思う。
情報を集め蓄積するということが
凡人にはできない時代にそれを成し遂げただけでなく
膨大な情報を咀嚼する能力を持っていた。
センスと洞察力を備え
気の遠くなるような苦労と工夫ができる人は
いつの時代でもどこの世界でも一流である。

現代の“歩く百科事典”はネット検索を駆使して
きっとどこかでおもしろいことをやっている。
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by emi_blog | 2010-03-27 12:56 | その他 | Comments(0)  

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