魔法

ひと気のない温泉旅館にて。



かつてはきっと観光客であふれ
活気のあった温泉街。
いま山の上に立つ旅館から町を見下ろすと
廃屋やシャッターを閉じたままの商店が
寂しいを通り越して不気味に見える。

荷物を運んでくれる仲居さんも
お布団を敷いてくれるおじさんも
一生懸命働いている。
そのこと自体は素晴らしい。
でもこんなに“一生懸命”を見せられてしまうと
客は現実以外のどこへも行くことができない。

たとえば預けた荷物が知らぬ間に届けられ
ドアを開けると部屋が整っていたら。
気がつくと食卓は片付いていて
嘘みたいなタイミングで車がぴたっと現れたら。

あらゆるサービスは魔法でなくてはいけない。
もてなすとは夢を見せるに等しい
エンターテイメントであるべきだと思う。

夜の帳が下りれば
寂れた町は光を待つステージへと姿を変える。
さぁ。
綿密に計算されたタネと仕掛けと演出で
思いっきり感動を生んでしまおう。

今夜は世界中の子どもたちのもとへ
サンタがやってくる。
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by emi_blog | 2010-12-25 01:13 | その他 | Comments(0)  

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