庶民革命

名古屋トリプル投票。
これで“革命”への一歩を踏み出したらしい。



世界における日本は
日本における名古屋と相似形だという(清水 1989)。
首都を東に、文化と商業の中心地を西に持ち
地道なモノづくりで磨かれた職人技は身内の評価こそ高いが
対外的な認知度にいまいちつながっていかない。
そこそこ実績はあっても、華がない。

名古屋人は事あるごとに
天下取りを連続輩出した地であることをアピールしたがる。
毎年秋のお祭りには信長・秀吉・家康が練り歩くし
観光PRには地元に縁のある武将でユニットを作った。
昨今の歴史ブームも手伝ってか
たとえば去年は三英傑の公募に101人もが応募したというし
武将隊も活動期間を延長するほどの人気だというから
「かつては国の中心だった」というプライドが
郷土愛と深く関係していると思われる。
歴史を振り返り
「東京も大阪も自分たちのおかげで発展した」と
どこかで思いたいのかもしれない。

東西の都への憧れと自負の間で揺れる名古屋人には
「いつか世間をあっと言わせたい」という野望があるように思う。
そこへ“革命”の旗を掲げたリーダーが登場した。
名古屋人の興奮は推して知るべし。
「閉塞した日本をここから変えてやる。
東京よ、大阪よ、俺たちについて来い」と。

うーん、まぁね。士気は大事。団結も大事。
大きな動きが必要な時期でもあると思う。
でもなぁ。
「これだ!」と思うと一挙にグォワーって流れてしまう
この傾向と勢いがいかにも名古屋的で日本的でちょっと心配。
あの市長にそんなに全面的についてっちゃっていいのかな。
とりあえず私はあの名古屋弁が大の苦手。

『世界における日本』は小さな小さな島国だよ。
東の人はどこにあるのかすらよく知らないし
西の人は実はあんまり好意的に思ってないかもよ。

革命、ねぇ。


【参考文献】
清水義範 (1989) 『蕎麦ときしめん』 講談社

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by emi_blog | 2011-02-07 05:48 | 文化  

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