Nonnative-directed

自分に向かってきている言葉と
そうでない言葉を見分けること、について。



今朝、電話でアポを取っていたときのこと。
私の伝えた情報がアカウント画面上にないと言う。
それがないとアポが取れないので
なんとか探してもらうことになった。

そのやりとりの間、オペレータは
「えーと」「ここをクリックするでしょ?」「あぁ、もう!」など
ひとりごと、もしくはコンピュータ画面に向けた言葉を発する。
私はこれを私向けではないと判断して聞き流す。

彼女ひとりでは手に負えなくなり上役に相談することになった。
「後々面倒なことになるとイヤだからダブルチェックするわね」
という断りは私向け。
そのあとの状況説明は上役向け。

こういうとき、マメな日本人は保留ボタンを押すんだろうけど
アメリカではそのまんま、ってことが多い。
「…って本人は言うんだけど出てこないのよ」
「ここには…は書いてあるけど…はないわね」
「え?どこ?」
「そこはさっき見たんだけど、…ってなってるわ」と
オペレータが言っているのが聞こえる。
おそらくインカムをつけて話しているので
顔は上役のほうを向いているとしてもオペレータの声量は私向けと変わらない。
上役の声はこちらには聞こえないから
私は内容を聞き取って私向けでないと判断するしかない。

で、その流れのまま同じ声量とトーンで
「OK、アポ取れそうよ」と言う。
私はこれを私向けと判断して「ああそう、よかった」と返す。

電話を切ってからずっと
これは言語の問題なのか、コミュニケーションの問題なのかを考えている。
いずれにしても第二言語でこれをやるのはかなり高度なことだろうと思う。

英会話コーチングで
クライアントとパートナー(会話相手)と私の三者通話をすると
クライアントが置き去りになってしまうことがある。
三者の共通言語は英語なので英語を使わざるを得ないのだが
クライアントにはこれがとても厳しい。
途中で迷子になって、自分が話しかけられていることに気づかない。
「え?あ、私?」となる。
対面であれば目線などの情報で助けられるが
電話やビデオ通話ではそういうわけにはいかないのだ。
はっきりと呼びかけたり質問を繰り返したりすることで
"Floor"を明確に渡すことはできるけど
まるでChild-directed speech(赤ちゃん言葉)や
Teacher talk(外国語教室で教師が使う言葉)みたいになってしまい
大人同士の一般的なコミュニケーションとしてはやや不自然になる。

相手が誰であれ、外国語を使うときは1対1がいちばん話しやすい。
人数が増え、しかもネイティブのなかに一人で放り込まれたりすると
その人の言語能力とは無関係に難度がぐんと上がる。
このことと『自分が話しかけられているかどうかの判断』は
関係があるような気がしてきた。
自分向けかそうでないかの判断がつかないような状態で
ディスカッションに切り込んでいくのは至難の業だろう。
自分向けでない言葉を聞き流すなど対処に強弱をつけられるようになると
集中力がセーブできて長い会話でも疲れにくくなる。
この手のトレーニングは有効なんじゃないかな。

引き続き考えようっと。
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by emi_blog | 2011-06-04 01:13 | 英語 | Comments(0)  

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