阿吽

洗面所の窓から
近所の小学生たちが集団登校する姿が見えた。



昔は1ブロック先のビルの駐車場が集合場所だったが
どうやら今はうちから西へ数軒先の道端あたり、
“だいたいこのへん”という感じらしい。

小雨の朝。
傘を差した5年生ぐらいの背の高い女の子と
2年生ぐらいの女の子が東の方を向いて人待ち顔をしている。
まだ何人か来るのかな。
よく見ると向かいのマンションの軒先に男の子が一人いる。
小柄だけど5年生ぐらいかな。
軒先は雨が当たらないらしく、彼は傘を差していない。
女の子たちとは距離を取り、うつむいてうろうろしている。
2年生の方の女の子は時々しゃがんだりしてぴょこぴょこしている。
5年生の女の子はじっと立っている。

そのうちに東の角から話し声が聞こえてきた。
3年生ぐらいの女の子が三人。
同じ学年とか同じクラス、
または同じマンションに住んでいる子たちなのだろうか。

三人組がおしゃべりを続けながら“集合場所”に近づくと
男の子がおもむろに傘を開いた。
すると三人組の歩く速度に沿うようにして全体が動き始めた。
そして無言のままシュルルルッと緩めの列ができた。
男の子が先頭、背の高い女の子が最後尾についている。
ああ、あれは班長と副班長なのね。
最後尾には、どこから現れたのか、
背の高い女の子がもう一人加わっていた。
三人組もいつのまにかおしゃべりをやめている。

ちょうど集団が通り過ぎるタイミングで家から出てきたおばさんが
子どもたちに向かって「おはよう」と声をかけると
班長の彼だけが会釈しながら小さな声で
「おはようございます」と応えた。
総勢7名の小学生の集団は
そのまま静かに角を曲がっていった。

朝イチで集まった子どもたちが
挨拶さえ交わすことなく、阿吽の呼吸でフォーメーションを作り、
黙々と学校へ歩いていく。
イマドキだからなのか、マチの子たちだからなのか。
この目撃情報を母に伝えたところ
「いつもそうよ」とのこと。

気持ち悪ーい。
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by emi_blog | 2012-11-06 09:06 | 文化 | Comments(0)  

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