VAT

アメリカにいながらにして
ヨーロッパ文化にちょっと触れる。



ある講座を受講することが決まり、受講料を支払うべく
請求書を作ってもらうことになった。
この会社はドイツが拠点で、イギリスやフランスなど
ヨーロッパ各地で事業を展開している。

セクレタリーのJからのメール。
「請求書作成のために、フルネームと住所をお知らせください。
請求額は、正規の料金に“早割”の値引きを適用、
そして、VAT(Value Added Tax: 付加価値税)19%を加算して
合計XXユーロです」。

お?
あぁそうか、彼女は私がアメリカに住んでいることを知らないのだろう。
住所を伝えつつ、
「VATは課税されないと思いますので、支払いはYYユーロですよね?」
と、軽く確認してみた。

翌日、Jから。
「VATの件で、会計士に問い合わせ中です。
確認が取れ次第、追ってお返事しますのでお待ちください」。
さらに2日経って、社長のRから
「誠に申し訳ありません。
まだ会計士から返事がなく、またあいにく今日はこちらの祝日で
銀行も閉まっているため、確認がとれません。
明日朝一番で確認し、すぐにお返事しますので、もう少々お待ちください」。

あらら、なんだか大事だね。
私も念のため、さくっと欧州関税同盟のサイト(参照)を見てみる。
会計士に聞くほどのことじゃないような気もするけどなぁ。

そして“事件”発生から5日。
「VATは不要、おっしゃるとおり、YYユーロでした。
お待たせして申し訳ありませんでした。
改めて請求書をお作りしましたのでご確認ください。」

で、思ったことが二つ。

その1、こういうところ、ヨーロッパ人と日本人は似てる。
基本的にしっかりしていて、準備万端なんだけど、
外国(この場合はEU圏外)からの問い合わせにはめっぽう弱い。
「ガガガガイジンだ!」ってなる。
(ま、EU人は日本人ほど慌てたりはしないけど)
そして、いいかげんな回答をすることはできないので
きっちり確認し、正式な回答が得られるまで時間がかかる。
最初に対応した人が、自ら不明点を調べ、回答まで担当しつつ、
問題発生時点で上役へ報告。
回答を待たせている間は客に途中経過をこまめに知らせ、
何度も謝る。

その2、ヨーロッパ人とアメリカ人は全然違う。
もし同じことがアメリカで起きたら、きっとこんな対応じゃない。
とりあえず「全員に払う義務があり、例外はありません」と言われて
そのままなら泣き寝入り。
「そんなはずない」と粘れば別の担当者へ回され、またイチから説明。
その結果、先の回答と180度違うものになっても、ケロッとしている。
回答まで時間を要する場合、その間の経過報告はない。
客がしびれを切らして「どうなってますか」と回答を催促すると
結果だけを短く伝えてくる。
そこに謝罪の言葉はなく、待たされた客の方が
「回答してくれてありがとう」と言わされるシステム。

ヨーロッパ人がアメリカ人を嫌う理由はいろいろあるけど
こういうところ一つとっても大きく違うのに
見た目だけ似てるってのは、そりゃ腹が立つだろうよ、と思う。


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by emi_blog | 2013-10-06 03:51 | 文化  

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