夜の力

夜の、恐ろしい力について。



夜には不思議な力がある。
それは健康な状態の人であれば
気づくことさえないほどの微弱なもの。
普段は見過ごされていて、
ごくたまに、たとえば妖艶なスパイスや
ロマンチックな香りづけとして認識される程度。

だけど、体が衰弱しているときや、
精神的に過敏になっているときなどには
夜の持つ力の前に、人はただただ圧倒され、
どうすることもできない。
夜に怯え、叫び、泣き、逃げ惑う。
壊れてしまいそうなギリギリのところで
何かにしがみついて、震えながら
一刻も早く夜が去るのを待つ。

あるいは夜はそういう人を見つけるのが上手で、
狙い定めて近づき、そぉっと這入ってきて、
獲物を捕らえて初めて
猛威を振るうのかもしれない。

夜に捕まってしまったら
「絶対に負けない」という気力だけが頼り。
それを保てる者だけが、夜に負けずに朝を迎える。

夜の力を感知しないで済む。
そんななんでもない日常の幸せを、ありがたく思う。
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by emi_blog | 2014-02-21 17:32 | その他  

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