運命

インターネット時代の
“偶然の出会い”について。



たとえば
そろそろテレビを買い換えるかなと思って
ネット検索したりする。
家電屋さんのサイトに行って
目ぼしい商品をいくつかチェック。
ふーん、最近はこんなのがあるのね。
でも今のテレビが壊れたわけじゃないし
まぁそのうちにね、と
その日はパソコンを閉じて終わり。

後日、まったく別の調べ物をするために
パソコンを開けると
片隅に先日チェックしたテレビの広告が。
あ、これちょっといいなと思っていたヤツ。
すごい偶然。
しかもお買い得。
このテレビ、私を呼んでいるんだわ。
買っちゃおう。

インターネット上には
ユーザの過去の行動履歴を基に
最近の興味を分析し
それに沿った広告を提供するという機能がある。
行動ターゲティングというらしい。

家電屋さんを訪ねテレビ売場へ行き
特定の商品を選んでクリックしていれば
テレビを買いたがっていることは一目瞭然。
その日のうちに買わなかったことも
記録に残っている。
で、
良く言えば“気を利かせて”
悪く言えば“偶然を装って”
欲しそうな商品をさりげなく置いておくのだ。

便利と見るか薄気味悪いと見るか。
いずれにしてもインターネットの世界は
普通に考えるよりよっぽど“公”であるということだ。
自分の行動は常に無数の目にさらされている。
ヒミツにはできない。

冷静に考えてみれば
誰かに作ってもらったシステムを借りて
誰かが作ったサイトにお邪魔するのだから
こっそりで済むはずもないのだけど
たとえば自室でひとり
自分専用のパソコンを使っていたりすると
つい“誰にも知られていない”と
勘違いしてしまうものだ。

広告を出す側からすれば
効率よく利益の上がる発明なんだろうけど
こうした機能が利用されているのは
商業の分野だけなんだろうか。
良くも悪くも
いろんなことに応用できそうな気がする。

運命を感じやすいロマンチストにとっては
心躍る出来事が増える反面
気をつけなくちゃいけないことも増えるわけだね。
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by emi_blog | 2010-02-13 13:46 | その他  

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